【26回】第2章 Ⅲ 体の局所に現れる副作用 泌尿器系に現れる副作用
泌尿器系に現れる副作用(腎障害・排尿困難・尿閉・膀胱炎様症状)
登録販売者を目指すみなさまこんばんは。日々の勉強、おつかれさまです。今日は泌尿器系に現れる副作用について勉強していきましょう!
登録販売者試験では、泌尿器系に現れる副作用もよく出題される重要なテーマです。「尿が出にくい」「トイレが近くなる」「むくみが出る」など、似ているようで原因はそれぞれ異なります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、体の中で何が起こっているのかをイメージできるようになると、ぐっと覚えやすくなりますよ。
この記事では、身近な例えを使いながら、一つずつ分かりやすく解説していきます。比較しながら覚えましょう。
腎障害
どんな副作用?
腎臓は、血液をきれいにして不要なものを尿として体の外へ出す、大切な働きをしています。
ところが、医薬品の影響で腎臓の働きが低下すると、うまく尿を作れなくなり、体の中に余分な水分や老廃物がたまってしまいます。
その結果、尿量の変化やむくみなど、さまざまな症状が現れることがあります。
登録販売者試験では、これらの症状の組み合わせがよく問われるので、セットで覚えておきましょう。
イメージしよう
腎臓は、家庭用の浄水器のような働きをしています。
浄水器は、フィルターが正常に働いているからこそ、水をきれいにして流すことができますよね。
でも、フィルター自体が傷ついてしまうと、水を十分にきれいにできなくなります。
腎臓も同じです。医薬品の影響で働きが低下すると、尿をうまく作れなくなり、水分や老廃物が体に残ってしまいます。
そのため、むくみや倦怠感、尿量の変化などの症状が現れるのです。
「腎臓=体の浄水器」とイメージしておくと覚えやすいですよ。
排尿困難・尿閉
どんな副作用?
排尿は、膀胱の筋肉(排尿筋)がしっかり縮むことで、尿を体の外へ押し出しています。
ところが、副交感神経の働きを抑える成分が入った医薬品を使うと、この筋肉の動きが弱くなり、尿が出にくくなることがあります。
症状が進むと、尿意はあるのに全く尿が出ない「尿閉」になることもあります。
イメージしよう
膀胱を水をためるタンク、尿道をホースだと思ってみてください。
普段はタンクがしっかり押し出すので、水はホースから勢いよく流れます。
でも、薬の影響で押し出す力が弱くなると、水は少ししか流れません。
- 勢いが弱い
- 少ししか出ない
- 出し切れない
そんな状態が排尿困難です。
さらに悪化すると、タンクの中には水がたくさん残っているのに、ほとんど流れなくなります。
これが尿閉です。
「膀胱=タンク、尿道=ホース」とイメージすると、症状の違いが分かりやすくなりますよ。
膀胱炎様症状
どんな副作用?
「膀胱炎様症状」と聞くと、本当に膀胱炎になったのかな?と思うかもしれません。
でも、この副作用は細菌による膀胱炎とは限らず、膀胱炎によく似た症状が現れる状態を指します。
そのため、頻尿や排尿時の痛み、残尿感などがみられます。
イメージしよう
膀胱は、尿がたまるまで静かに待っている風船のようなものです。
ところが、薬の影響で膀胱が刺激されると、まだ十分に尿がたまっていないのに、
「もうトイレに行きたい!」
と勘違いしてしまいます。
そのため、
- トイレが近くなる(頻尿)
- 排尿すると痛い
- 出し切れていない感じがする(残尿感)
といった症状が現れます。
「膀胱が敏感になっている状態」とイメージすると覚えやすいですね。
試験ではここが狙われます
登録販売者試験では、症状の違いを入れ替えた問題がよく出題されます。
ひっかけポイント
- 腎障害はむくみ・血尿・尿量減少が特徴です。
- 排尿困難は尿意はあるが出にくい状態です。
- 尿閉は尿意があるのに全く出ない状態です。
- 膀胱炎様症状では頻尿・排尿時痛・残尿感がポイントです。
- 排尿困難は男性だけではなく女性にも起こります。
- 前立腺肥大がなくても発症します。
症状と原因をセットで覚えることが合格への近道です。
📘 過去問コーナーについてのお知らせ
これまでの記事では、実際の登録販売者試験の過去問を使って、 学んだ内容を確認してきました。
これからは、少し形を変えて「オリジナル確認問題」を掲載していきます。
これは、過去問をそのまま掲載するのではなく、 「試験で問われやすいポイントを、自分の力で確認できる問題」 をこのブログで作っていくためです。
問題は、厚生労働省「登録販売者試験問題作成に関する手引き」に沿って、 今回の記事で学んだ内容から作成します。
「過去問じゃないと勉強にならないのでは?」と思うかもしれませんが、 そんなことはありません。
むしろ、なぜその答えになるのかを考えながら解くことで、 知識がしっかり身につくこともあります。
これからは、過去問で出題されるようなポイントを意識しながら、 このブログ独自の問題にも挑戦してみてくださいね。
それでは、今回の「泌尿器系に現れる副作用」の オリジナル確認問題に挑戦してみましょう!
✏️ オリジナル確認問題にチャレンジ!
今回の記事で学んだ「泌尿器系に現れる副作用」について、 どれくらい覚えているか確認してみましょう。
まずは解説を見ずに、自分の力で考えてみてくださいね!
✏️ オリジナル確認問題①
医薬品による腎障害では、尿量が減少することがあるが、一時的に尿量が増えることはない。
▼ 答え・解説を見る
答え:誤
腎障害では、尿量の減少やほとんど尿が出ない状態だけでなく、 一時的に尿量が増えることもあります。
「腎障害=尿が減る」とだけ覚えてしまうと、ひっかかってしまいます。 尿量は減る場合もあれば、一時的に増える場合もある と覚えておきましょう。
「尿量が減るだけ」と決めつけないことがポイントです。
✏️ オリジナル確認問題②
医薬品による排尿困難や尿閉は、前立腺肥大などの基礎疾患がある男性に限って現れる。
▼ 答え・解説を見る
答え:誤
排尿困難や尿閉は、前立腺肥大などの基礎疾患がない人にも現れる ことがあります。
また、男性に限らず女性にも報告されています。
「男性だけ」「前立腺肥大がある人だけ」という限定表現に注意しましょう。
✏️ オリジナル確認問題③
次のうち、膀胱炎様症状として現れるものをすべて選んでください。
① 頻尿
② 排尿時の疼痛
③ 残尿感
④ 浮腫
⑤ 血尿
▼ 答え・解説を見る
答え:①・②・③
膀胱炎様症状では、 頻尿・排尿時の疼痛・残尿感などが現れます。
一方、浮腫や血尿は、今回の手引きでは 腎障害の症状として押さえておきたいポイントです。
「尿に関する症状だから全部同じ」と考えないことが大切です。
✏️ オリジナル確認問題④
次のうち、正しいものはどれでしょうか。
① 排尿困難は、副交感神経系の機能を亢進する作用がある成分によって起こる。
② 尿閉とは、尿量が一時的に増加する状態をいう。
③ 排尿困難や尿閉は、男性にのみ現れる。
④ 膀胱炎様症状では、頻尿、排尿時の疼痛、残尿感などが現れる。
▼ 答え・解説を見る
正解:④
① → 誤り
副交感神経系の機能を抑制する作用がある成分によって、 膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくくなることがあります。
② → 誤り
尿閉とは、尿意があるのに尿が全く出なくなる状態です。
③ → 誤り
排尿困難や尿閉は、女性にも報告されています。 また、前立腺肥大などの基礎疾患がない人にも現れることがあります。
④ → 正しい
膀胱炎様症状では、 頻尿・排尿時の疼痛・残尿感などが現れます。
「亢進」と「抑制」、「男性のみ」など、 言葉を入れ替えた問題に注意しましょう。
ここまで、泌尿器系に現れる副作用について学んできました。
尿量の変化や尿が出にくくなる症状など、体にとって身近な反応が中心でしたね。今回のオリジナル問題で、覚えておきたいポイントをもう一度確認しておきましょう。
次回は、感覚器系に現れる副作用について学びます。
目や耳、鼻など、私たちが普段から使っている感覚器官にも、医薬品による副作用が現れることがあります。
「どこに、どんな症状が出るのかな?」とイメージしながら、一つずつ整理していきましょう。
次回も一緒に、ゆっくり覚えていきましょう!


