第3章「主な医薬品とその作用」かぜ薬 Ⅰ精神神経に作用する薬 Ⅰかぜ薬
登録販売者をめざしているみなさまこんにちは。先週に比べるとぐっと秋めいてきましたね。お菓子売り場には早くもハロウィンのお菓子が並び始め、楽しくなってまいりました。
さて今回からいよいよ第3章に入ります。試験勉強をしていた頃は量が多くて大変だと思っていましたが、今見返すと一番楽しい章です。
売り場でものすごく役に立ちます。最初に学ぶかぜ薬は他の種類の医薬品を覚えるときにも役に立つ基本的な成分が多いのでまずはここを押さえておきましょう!
第3章「主な医薬品とその作用」は何を学ぶ章?
ここから、登録販売者試験の第3章「主な医薬品とその作用」に入っていきます。
第3章では、実際に使われているさまざまな医薬品について、 「何に使う薬なのか」「どのように働くのか」「どんな特徴があるのか」「何に注意するのか」 という視点から学んでいきます。
ここからは、たくさんの医薬品名や成分名が登場するので、 「覚えることが一気に増えそう……」と感じるかもしれません。
でも、最初からすべてを暗記しようとしなくても大丈夫です。
まずは、薬の「地図」を頭の中につくりましょう。
この薬は何のために使うのか。
どんな症状に働くのか。
そして、使うときに何に注意するのか。
大まかな全体像をつかんでから、成分を一つずつ整理していくと、 最初はバラバラに見えていた知識が、少しずつつながってきます。
この第3章では、まず「何のための薬なのか」を意識しながら、 一つずつ確実に覚えていきましょう。
Ⅰ 精神神経に作用する薬
第3章の「Ⅰ 精神神経に作用する薬」では、まずかぜ薬から学びます。 その後、解熱鎮痛薬、眠気を促す薬、眠気を防ぐ薬、鎮暈薬(乗物酔い防止薬)などへ進んでいきます。
今回は、その最初のテーマである「かぜ薬」を見ていきましょう。
今回学ぶ医薬品・成分
かぜ薬には、いろいろな症状をやわらげるために、複数の成分が配合されています。
まずは、かぜ薬にどのような成分が入っているのかを、 「どんな症状に使う成分なのか」という視点から整理してみましょう。
| 主な症状 | 主な成分のグループ | 主な働き |
|---|---|---|
| 発熱・頭痛・関節痛など | 解熱鎮痛成分 | 熱を下げたり、痛みを和らげる |
| くしゃみ・鼻水 | 抗ヒスタミン成分・抗コリン成分 | くしゃみや鼻汁を抑える |
| 鼻づまり | アドレナリン作動成分 | 鼻粘膜の充血を和らげる |
| せき | 鎮咳成分 | せきを抑える |
| たん | 去痰成分 | たんを出しやすくする |
| 鼻やのどの炎症 | 抗炎症成分 | 炎症による腫れなどを和らげる |
この表を、まずは「かぜ薬の地図」として頭に入れておきましょう。
ここから、それぞれの成分をもう少し詳しく見ていきます。
かぜの症状と、かぜ薬の働き
「かぜ」と聞くと、一つの病気のように感じますが、医学的には「かぜ症候群」と呼ばれます。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せき、たんなどの呼吸器症状に加えて、 発熱、頭痛、関節痛、全身の倦怠感など、さまざまな症状が組み合わさって現れます。
主にウイルスが鼻やのどなどに感染して起こる、上気道の急性炎症の総称です。 通常は数日から1週間程度で自然に治っていくことが多いとされています。
かぜの原因は約8割がウイルス
「かぜ」と聞くと、身近な症状なので簡単に思えるかもしれません。
でも、登録販売者試験では、かぜの原因や、かぜと似た症状を示す疾患についての知識も大切です。
まず、ここでしっかり覚えておきたいのが、
かぜの原因の約8割はウイルスです。
ということです。
かぜの原因となるウイルスには、ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなどがあります。
ただし、かぜの原因はウイルスだけではありません。
細菌によるものや、寒冷、乾燥、アレルギーなど、感染によらないものもあります。
また、かぜの原因となるウイルスは200種類以上あるとされており、季節や時期によって流行するウイルスの種類も異なります。
🎯 試験対策として覚えておきたいこと
ここは、数字と原因をセットで覚えておきましょう。
「かぜの原因の約8割 → ウイルス」
です。
「約8割」という数字を覚えていても、原因を「細菌」に入れ替えられると迷ってしまいます。
まずは、
かぜ=約8割がウイルス
としっかり定着させておきましょう。
「かぜ」と似た症状を示す病気もあります
かぜでは、発熱、せき、鼻水、のどの痛みなど、さまざまな症状がみられます。
しかし、このような症状があるからといって、必ずしも「かぜ」とは限りません。
気管支喘息、アレルギー性鼻炎、肺炎、肺結核、髄膜炎、急性肝炎、尿路感染症など、かぜと似た症状を示す疾患もあります。
そのため、急激な発熱がある場合や、症状が4日以上続く場合、また症状が重篤な場合には、かぜではない可能性も考える必要があります。
ここも、かぜ薬を学ぶうえで大切なポイントです。
「熱があるからかぜ」「せきがあるからかぜ」と単純に考えるのではなく、ほかの疾患の可能性もあるという視点を持っておきましょう。
「お腹にくるかぜ」について
かぜの症状として、発熱や頭痛に加えて、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状が現れることもあります。
いわゆる「お腹にくるかぜ」と呼ばれるものです。
ただし、特に冬場にこのような症状がみられる場合には、かぜではなく、ウイルス性胃腸炎であることも多いとされています。
「お腹にくるかぜ」という言葉だけで判断せず、症状から考えることが大切です。
インフルエンザもウイルスによる感染症です
インフルエンザも、ウイルスによる呼吸器の感染症です。
ただし、一般的なかぜと比べて、感染力が強く、重症化しやすいという特徴があります。
そのため、かぜと同じように考えるのではなく、区別して考える必要があります。
🌱 ここまでのポイント
ここでは、まず次のことを押さえておきましょう。
| 覚えておきたいこと | ポイント |
|---|---|
| かぜの原因 | 約8割がウイルス |
| 主なウイルス | ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなど |
| 原因はウイルスだけ? | いいえ。細菌や感染によらないものもある |
| 原因となるウイルス | 200種類以上 |
| かぜと似た症状 | ほかの疾患でもみられる |
| お腹にくるかぜ | 冬場はウイルス性胃腸炎の場合もある |
| インフルエンザ | ウイルスによる呼吸器感染症。感染力が強く、重症化しやすい |
まずは、すべてを一度に覚えようとしなくても大丈夫です。
特に最初は、
「かぜの原因の約8割はウイルス」
これをしっかり頭に入れておきましょう。
このあと「かぜ薬の働き」や「主な配合成分」を学んでいくと、なぜこの成分が使われているのかも少しずつつながってきます。
主な配合成分を整理しよう
① 発熱や痛みを和らげる「解熱鎮痛成分」
かぜ薬には、発熱や頭痛、関節痛などを和らげるために、 解熱鎮痛成分が配合されることがあります。
代表的な成分には、 アスピリン、サリチルアミド、エテンザミド、アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン などがあります。
このグループは、後に学ぶ「解熱鎮痛薬」とも深く関係します。 まずは、「熱や痛みを和らげる成分」と覚えておきましょう。
📌 試験対策として
サリチルアミド、エテンザミドは、15歳未満の小児で、水痘(水疱瘡 みずぼうそう)またはインフルエンザにかかっているときは使用を避けることが示されています。
② くしゃみや鼻水を抑える「抗ヒスタミン成分・抗コリン成分」
くしゃみや鼻水を抑えるために、抗ヒスタミン成分が配合されることがあります。
代表的なものとして、 クロルフェニラミンマレイン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、メキタジン、クレマスチンフマル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩 などがあります。
また、抗コリン作用によって鼻汁の分泌やくしゃみを抑える成分として、 ベラドンナ総アルカロイドやヨウ化イソプロパミドが配合される場合もあります。
抗ヒスタミン成分では眠気が現れることがあるほか、 抗コリン作用を持つ成分では口渇や排尿困難などに注意が必要です。

③ 鼻づまりを和らげる「アドレナリン作動成分」
鼻づまりは、鼻粘膜が充血して腫れることで起こります。 これを和らげる目的で、アドレナリン作動成分が配合されることがあります。
代表的な成分には、 メチルエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリンサッカリン塩、プソイドエフェドリン塩酸塩 などがあります。
これらと同じような作用を示す生薬成分として「マオウ」が配合される場合もあります。 いずれも依存性に注意が必要です。
④ せきを抑える「鎮咳成分」
せきを抑えるために、鎮咳成分が配合されることがあります。
代表的な成分には、 コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、ノスカピン、チペピジンヒベンズ酸塩、クロペラスチン塩酸塩 などがあります。
このうち、コデインリン酸塩水和物とジヒドロコデインリン酸塩には依存性があり、 これらの鎮咳成分は12歳未満の小児には使用禁忌とされています。
⑤ たんを出しやすくする「去痰成分」
たんの切れをよくし、出しやすくするために、去痰成分が配合されることがあります。
代表的な成分には、 グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、エチルシステイン塩酸塩 などがあります。
また、シャゼンソウ、セネガ、キキョウ、セキサン、オウヒなどの生薬成分が、 去痰作用を目的として配合される場合もあります。
⑥ 炎症による腫れを和らげる「抗炎症成分」
鼻やのどの炎症による腫れを和らげる目的で、 トラネキサム酸やグリチルリチン酸二カリウムなどが配合されることがあります。
トラネキサム酸は、炎症に関係する物質の産生を抑えることで、炎症や腫れを和らげます。 一方で、血液を固まりにくくする作用とは反対方向に働くため、 血栓のある人や血栓を起こすおそれのある人では、使用前に医師や薬剤師への相談が必要です。
グリチルリチン酸二カリウムは、抗炎症作用を示しますが、 大量に摂取すると偽アルドステロン症を起こすおそれがあります。
また、グリチルリチン酸を含むカンゾウが、かぜ薬に生薬成分として配合される場合もあります。

その他の成分「カミツレ」
カミツレは、発汗や抗炎症などの作用を目的として、かぜ薬に配合されることがある生薬成分です。
カミツレの成分であるアズレンを水に溶けやすくした、アズレンスルホン酸ナトリウムが用いられる場合もあります。
カミツレは「カモミール」という名前でも知られていますが、試験対策ではまず、
カミツレ → 発汗・抗炎症
カミツレの成分アズレン → アズレンスルホン酸ナトリウム
というつながりを押さえておきましょう。
🌿 生薬が入っているかぜ薬もあります
たとえば、かぜ薬には、
- 解熱作用を期待してジリュウなど
- 鼻づまりなどに関係する成分としてマオウ
- 鎮咳作用を目的としてナンテンジツ
- 去痰作用を目的としてシャゼンソウ、セネガ、キキョウ、オウヒなど
- 抗炎症などを目的としてカンゾウなどの生薬が配合されている場合があります。
今回では、かぜ薬に配合されることがある生薬成分については、 「このような成分もある」と大まかに押さえておきます。
一方、漢方処方製剤については、体質や症状との関係を含めて、次の記事でじっくり整理します。
その他に配合されることがある成分
かぜ薬には、ここまでに紹介した成分以外にも、目的に応じてさまざまな成分が配合されることがあります。
鎮静成分
解熱鎮痛成分の鎮痛作用を補助する目的で、 ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素などが配合される場合があります。 これらには依存性があることに注意が必要です。
制酸成分
解熱鎮痛成分による胃腸障害を軽減する目的で、 ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムゲルなどが配合される場合があります。
カフェイン類
解熱鎮痛成分の鎮痛作用を補助する目的で、 カフェイン、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェインなどが配合される場合があります。
ここで注意したいのは、 カフェインが入っているからといって、抗ヒスタミン成分などによる眠気が必ずなくなるわけではないということです。
ビタミン成分など
ビタミンC、ビタミンB₂、ヘスペリジン、ビタミンB₁などが配合されている製品もあります。 これらは、かぜのときの栄養補給などを目的として配合されるものです。
かぜ薬を使うときに注意したいこと
かぜ薬は、複数の成分が一つの製品に配合されていることが多いため、 「他の薬との重複」には特に注意が必要です。
たとえば、かぜ薬を服用しているのに、さらに別の解熱鎮痛薬や鎮咳去痰薬、鼻炎用薬、アレルギー用薬、鎮静薬、睡眠改善薬などを使用すると、 同じ成分や同じような作用を持つ成分が重複する可能性があります。
その結果、作用が強くなりすぎたり、副作用が起こりやすくなったりするおそれがあります。
📌 かぜ薬の「重複」に注意
「かぜ薬+頭痛薬」「かぜ薬+鼻炎薬」のように、 症状ごとに別の薬を追加するときは、成分が重複していないか確認することが大切です。
また、かぜ薬の服用中は飲酒を控える必要があります。 アルコールは医薬品の吸収や代謝に影響し、副作用が起こりやすくなるおそれがあります。
「かぜかな?」と思ったときも、薬だけに頼らない
かぜ薬は、あくまで症状を和らげるための薬です。 症状が改善しないまま使用を続けるのではなく、必要に応じて医療機関を受診することも大切です。
特に、高熱、黄色や緑色に濁った鼻汁・たん、のどの激しい痛みや腫れ、呼吸困難を伴う激しいせきなどがある場合は、 一般用医薬品による自己治療を続けず、医療機関を受診することが望ましいとされています。
また、慢性の呼吸器疾患、心臓病、糖尿病などの基礎疾患がある場合も、初めから医療機関を受診することが望ましいとされています。
小児については、症状が長引く場合には医療機関で診てもらうなどの対応が必要です。 特に2歳未満の乳幼児では、医師の診断を受けさせることが優先されます。
試験対策として整理しておきたいポイント
- かぜ薬は、かぜの原因ウイルスを退治する薬ではなく、症状を和らげる対症療法薬
- 解熱鎮痛成分 → 発熱・痛み
- 抗ヒスタミン成分・抗コリン成分 → くしゃみ・鼻水
- アドレナリン作動成分 → 鼻づまり・気管・気管支を広げる成分
- 鎮咳成分 → せき
- 去痰成分 → たんを出しやすくする
- 抗炎症成分 → 鼻やのどの炎症による腫れ
- コデイン・ジヒドロコデイン → 依存性、12歳未満には使用禁忌
- 抗ヒスタミン成分 → 眠気などに注意
- かぜ薬は複数成分が配合されるため、他の薬との成分重複に注意
- 生薬成分が配合される場合もあるが、生薬成分が入っていることと漢方処方製剤であることは同じではない
ここまで見てきたように、かぜ薬は「かぜに効く一つの成分」が入っている薬ではありません。
発熱なら解熱鎮痛、鼻水なら抗ヒスタミン、せきなら鎮咳、たんなら去痰…… というように、それぞれの症状に対応する成分が組み合わされています。
まずは、この「症状と成分の地図」を頭に入れておきましょう。 細かな成分名は、この地図の上に一つずつ置いていけば大丈夫です。
次回は「かぜに用いる漢方薬」をじっくり整理します
今回のかぜ薬では、一般的な配合成分を中心に見てきました。
ただ、かぜに用いられる薬の中には、漢方処方製剤もあります。
漢方は、単に「この症状にはこの成分」と覚えるだけではなく、 その人の体質や体力、症状の現れ方などを合わせて考えることが大切です。
そこで次回は、今回のかぜ薬とは分けて、 「かぜに用いる漢方薬」について、まず漢方を理解するための基本的な考え方から、じっくり整理していきましょう。
🌿 次回のポイント
「この症状だから、この漢方!」と丸暗記する前に、
「どんな人に、どんな状態のときに使われるのか」を意識して整理していきます。
確認問題にチャレンジ!
ここまで学んだ「かぜ薬」の内容を確認してみましょう。
成分名だけでなく、何のために配合されるのか、どんな点に注意するのかを意識して考えてみてくださいね。
問題1 かぜ薬の働き
A.かぜの原因となるウイルスを体内から取り除くことを主な目的としている。
B.発熱、鼻水、咳など、かぜに伴うさまざまな症状を和らげることを目的としている。
C.かぜの症状が一つだけの場合でも、必ず複数の成分を含むかぜ薬を使用する。
D.かぜ薬を服用すれば、休養や水分補給は必要ない。
答えと解説を見る
答え:B
A:誤り。
かぜ薬は、原因となるウイルスそのものを取り除く薬ではありません。
B:正しい。
かぜ薬は、発熱、鼻水、鼻づまり、咳、痰、のどの痛みなど、かぜに伴う諸症状を和らげることを目的としています。
C:誤り。
症状が限られている場合には、その症状に合った医薬品を選択することも大切です。
D:誤り。
かぜへの基本的な対処として、安静、十分な休養、栄養・水分補給も大切です。
「かぜ薬=ウイルスを退治する薬」ではありません。
かぜ薬は症状を和らげるための薬と整理しておきましょう。
問題2 咳を鎮める成分
A.ブロムヘキシン塩酸塩
B.デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
C.クロルフェニラミンマレイン酸塩
D.トラネキサム酸
答えと解説を見る
答え:B
A:誤り。
ブロムヘキシン塩酸塩は、痰を出しやすくする去痰成分です。
B:正しい。
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は、咳を鎮める鎮咳成分です。
C:誤り。
クロルフェニラミンマレイン酸塩は、くしゃみや鼻水などを抑える抗ヒスタミン成分です。
D:誤り。
トラネキサム酸は、鼻やのどの炎症による腫れを和らげる目的などで配合される抗炎症成分です。
「咳を鎮める成分」と「痰を出しやすくする成分」を混同しないようにしましょう。
鎮咳と去痰は、目的が異なります。
問題3 抗炎症成分
トラネキサム酸とグリチルリチン酸二カリウムは、いずれも炎症を和らげる目的で配合されることがあるため、使用上注意する点も同じである。
答えと解説を見る
答え:誤り
どちらも抗炎症作用を目的として用いられる成分ですが、注意するポイントまで同じではありません。
トラネキサム酸では、血栓のある人や血栓を起こすおそれのある人などへの注意があります。
一方、グリチルリチン酸二カリウムでは、大量摂取などによる偽アルドステロン症に注意が必要です。
同じ「抗炎症成分」でも、注意点は同じとは限りません。
「成分名 → 作用 → 注意点」をセットで整理しておきましょう。
問題4 グリチルリチン酸と甘草
A.グリチルリチン酸は、甘草に含まれる成分の一つである。
B.グリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を起こすおそれがある。
C.グリチルリチン酸として1日200mgまでは、副作用を心配せず積極的に摂取してよい。
D.甘草を含む医薬品などを複数使用する場合には、成分の重複にも注意する。
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答え:A・B・D
A:正しい。
甘草は生薬で、グリチルリチン酸は甘草に含まれる成分の一つです。
B:正しい。
グリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を起こすおそれがあります。
C:誤り。
医薬品では、グリチルリチン酸としての1日摂取量が200mgを超えないよう用量が定められています。
これは「200mgまでなら積極的に摂取してよい」「200mgまでなら副作用の心配がない」という意味ではありません。
なお、甘草湯や芍薬甘草湯など、使用期間がごく短い漢方生薬製剤には、この規定の例外があります。
ただし、「例外=たくさん服用しても安全」という意味ではありません。芍薬甘草湯などは短期間の服用にとどめ、連用しないことが大切です。
D:正しい。
甘草やグリチルリチン酸を含むものを重ねて使用すると、知らないうちに摂取量が増えることがあります。成分の重複にも注意が必要です。
「200mg=安全に摂取してよい量」ではありません。
数字だけを覚えるのではなく、「200mgを超えないよう用量が定められている」という意味まで理解しておきましょう。



