【第22回】第2章 人体の働きと医薬品 Ⅲ症状からみた主な副作用 精神神経系に現れる主な副作用
登録販売者を目指すみなさま、こんばんは。節分を過ぎてからの寒波、いかがお過ごしでしたか?最近では風邪やインフルエンザが流行っているようです。こんな時期はなるべく無理をせず、暖かくしてゆっくり過ごしてくださいね。水分補給も大事です。ビタミンもしっかり摂ってくださいね。
今日は、医薬品によって脳や神経(精神神経系)に現れる副作用について、試験で問われやすいポイントを中心に整理していきたいと思います。
精神神経系に現れる副作用とは
「薬を飲んだら眠くなった」「なんだか不安になる」「夜眠れなくなった」
こうした症状は、精神神経系に作用した結果として起こる副作用です。
特に重要なのは、
正しい用量・用法を守っていても起こることがある
という点です。ここは試験でも実務でも、必ず押さえておきたいポイントです。
試験対策の要点(ここが出やすい!)
まずは、試験でよく問われるポイントをまとめて確認しておきましょう。
- 精神神経症状には
不眠、不安、震え、興奮、眠気、抑うつ状態などがある - 眠気を生じる医薬品では
服用後の自動車運転・機械操作を避ける注意喚起が必要 - 大量服用や長期連用により
倦怠感、虚脱感などが現れることがある
- 無菌性髄膜炎は
髄液から細菌が検出されない髄膜炎 - 発症しやすい人
全身性エリテマトーデス(SLE)、混合性結合組織病、関節リウマチなどの基礎疾患がある人 - 無菌性髄膜炎の主な症状
急激な発症、首筋のつっぱりを伴う激しい頭痛、発熱、吐きけ、意識混濁 - 異常を感じた場合は
直ちに使用を中止し、医師の診療を受ける
精神神経系への幅広い影響
精神神経系の副作用は、とても幅が広いのが特徴です。
- 集中力が続かない
- イライラしやすくなる
- 不安感が強くなる
- 眠れなくなる(不眠)
- 反対に強い眠気が出る
- 抑うつ状態になる
特に「眠気」は、事故につながるおそれがあるため重要です。
登録販売者としては、眠気を生じるおそれのある医薬品を販売する際に、
「服用後は車の運転などはしないでくださいね」
と、はっきり伝えることが大切な役割になります。
無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)
ここは、試験で非常によく出題される重要項目です。
無菌性髄膜炎とは
髄液から細菌が検出されない髄膜炎で、
ウイルス感染のほか、医薬品の副作用によって起こることがあります。
試験で狙われやすいキーワード
問題文では、次の基礎疾患とセットで出題されることが多いです。
- 全身性エリテマトーデス(SLE)
- 混合性結合組織病
- 関節リウマチ
これらの持病がある人は、無菌性髄膜炎を発症しやすいため注意が必要です。
覚えておきたい特徴
- 発症は急激
- 首筋のつっぱりを伴う激しい頭痛
- 発熱、吐きけ、意識混濁
- 使用中止により回復することが多い
- 一度起こした人が同じ薬を再使用すると、より激しく再発することがある
この「再使用で急激に悪化する」という点は、試験でとても狙われやすいポイントです。
めまい・ふらつきも精神神経系のサイン
心臓や血管に作用する医薬品を使用した際に、
- 体がふわふわする(浮動感)
- ぐらぐらする(不安定感)
といっためまいを感じることがあります。
これも、中枢神経系が影響を受けているサインとして押さえておきましょう。
また、医薬品を長期にわたって連用したり、過量に服用するなどの不適正な使用によって、
倦怠感や虚脱感などの症状が現れることもあります。
そのため、医薬品の販売等に従事する専門家は、
単に症状を聞くだけでなく、どのくらいの期間使用しているのか、用量・用法が守られているかといった使用状況にも留意する必要があります。
「最近、ずっと飲み続けていませんか」
「用量は守って使われていますか」
といった一言を添えることが、
副作用の早期発見や重症化の防止につながります。
登録販売者として意識したいこと
販売時・相談対応では、次の点を意識することが大切です。
- 長期連用していないか
- 用量・用法を守って使用しているか
- 眠気や意識の変化などが出ていないか
もし異常が疑われる場合は、
使用を中止し、医師の診療を受けるよう勧める判断が必要になります。
まとめ|試験ではここを押さえよう
精神神経系の副作用は、
体のコントロールセンターである脳や神経に起こるトラブルと考えると理解しやすいです。
- 正しい用量でも起こることがある
- 眠気は事故防止の観点から特に重要
- 無菌性髄膜炎では
「首筋のつっぱり」「基礎疾患」「再使用で悪化」がキーワード
ここまで、精神神経系に現れる副作用について、
「どんな症状が出るのか」「なぜ注意が必要なのか」「販売者として何を意識するべきか」を整理してきました。
では次に、実際の試験問題でどのように問われているのかを確認してみましょう!
過去問にチャレンジ!(令和6年度・関西広域連合)
【問76】
精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
- a 中枢神経系が影響を受け、物事に集中できない、落ち着きがなくなる等のほか、不眠、不安、震え(振戦)、興奮、眠気、うつ等の精神神経症状を生じることがある。
- b 精神神経症状は、医薬品の添付文書に記載されている通常の用法・用量では発生することはない。
- c 無菌性髄膜炎は、医薬品の副作用が原因の場合、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症リスクが高い。
- d 医薬品の副作用が原因で軽度の無菌性髄膜炎を経験した人は、同じ医薬品を使用しても再発することはない。
選択肢
1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)
▶ 解答・解説を見る
- a: 正しい。精神神経系の副作用は幅広く現れる。
- b: 誤り。通常の用法・用量でも発生することがある。
- c: 正しい。全身性エリテマトーデスや関節リウマチなどの基礎疾患がある人は発症リスクが高い。
- d: 誤り。一度経験した人が同じ医薬品を使用すると、再発し、より重篤化するおそれがある。
正答: 2(a、c)
出典: 令和6年度 登録販売者試験(関西広域連合)
精神神経系に現れる副作用は、眠気や不安、意識障害など、全身に影響が及ぶ点が特徴でした。
一方で、副作用の中には、体の特定の場所(局所)に現れやすいものもあります。
次の記事では、そうした「体の局所に現れる副作用」の中から、
特に出題頻度が高く、日常生活でも気づきやすい「消化器系」に現れる副作用について整理していきます。
「胃がムカムカする」「食欲が落ちる」「下痢や便秘が続く」など、
身近な症状だからこそ、副作用として見逃さない視点が大切です。
次回も一緒に確認していきましょう!
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