G-MMT7GF2LZ8 【第15回】第2章 人体の働きと医薬品 外皮系(汗腺・皮脂腺と皮膚の構造)
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【第15回】第2章 人体の働きと医薬品 外皮系(皮膚腺と皮膚の構造)

管理人N

こんにちは!登録販売者試験の勉強を続けている皆さん、調子はいかがですか?
今回は、体を外から守ってくれている「外皮系(がいひけい)」について、一歩ずつ理解を深めていきましょう。特に「皮膚腺(汗腺と皮脂腺)」、そして皮膚そのものの構造や感覚機能は試験でよく問われる部分です。大切なところを整理しながら、一緒に確認していきましょうね。


外皮系ってなに?

「外皮系」とは、私たちの体を覆う皮膚と、その付属器(爪・毛・皮膚腺など)をまとめた呼び方です。役割はとても幅広くて、

  • 体の形を保つ・守る
  • 体の水分が失われるのを防ぐ
  • 体温を一定に保つ(熱交換)
  • 外界からの刺激を感知する

といった大切な働きを担っています。
では、まず「皮膚腺」から見ていきましょう!


汗腺:体温調節の主役

汗腺は、汗を分泌して体温をコントロールする器官です。種類は2つ。

種類分布別名・特徴
エクリン腺全身に分布(手のひらなど毛のない所も含む)主に体温調節のために汗を出す
アポクリン腺わきの下など毛根部に分布「体臭腺」とも呼ばれる

体温が上がるとエクリン腺から汗が出て、蒸発する時に「気化熱」が奪われ、体温を下げてくれるんですね。

💡ポイント:

  • 体温調節の発汗 → 全身に広く
  • 精神的な緊張の発汗 → 手のひら、足の裏、脇の下、顔 など一部

この違いも試験ではよく問われますよ。


皮脂腺:潤いとバリアの源

汗腺と並んで大切なのが皮脂腺。これは毛根とつながっていて、皮脂を毛穴から分泌します。皮脂の役割は大きく分けて2つ。

  1. 皮膚を潤して柔らかく保つ
  2. 外部刺激から守る保護膜(バリア)を作る

💡豆知識:皮脂が少なくなると?
皮脂の分泌が減ると、皮膚が乾燥してかゆみ・湿疹を起こしやすくなります。皮脂って「油っぽい」と嫌われがちですが、実はお肌を守る大事な味方なんです。


皮膚の感覚機能

皮膚はただ覆っているだけじゃなく、外界を感じるセンサーとしても活躍します。
代表的な感覚は次の4つです。

  • 触覚:ものに触れた感覚
  • 圧覚:押された感覚
  • 痛覚:痛みを感じる感覚
  • 温度感覚:熱い・冷たいを感じる感覚

これらのおかげで私たちは危険を避けたり、環境を認識したりできるんですね。


皮膚の3層構造

皮膚は大きく3つの層からできています。

  1. 表皮(ひょうひ)
    • 外側を覆う部分。角質層がバリア機能を担い、セラミドなどの脂質で水分を保ちます。
    • メラニン色素もここで作られ、紫外線から肌を守ります。
      💡たこやうおのめは、この角質層が厚くなった結果です。
  2. 真皮(しんぴ)
    • コラーゲンやエラスチンが含まれ、皮膚の弾力や強さをつくります。
    • 毛細血管や神経が走っています。
  3. 皮下組織(ひかそしき)
    • 脂肪細胞が多く、外の温度変化や衝撃から体を守ります。
    • エネルギー源の貯蔵場所でもあります。

毛のしくみとちょっとした秘密

毛も皮膚の付属器のひとつ。
毛根の一番奥には毛球(もうきゅう)があり、毛乳頭が毛母細胞に栄養を届けています。ここで細胞が分裂・角化して毛が伸びていきます。

  • 毛の色は、メラノサイトが作るメラニン色素の量で決まります。
    💡白髪は、このメラニンが作られにくくなった結果なんです。
  • 立毛筋(りつもうきん)が縮むと毛が立ち、いわゆる「鳥肌」になります。寒さや感情の変化で体が反応しているんですね。

まとめ

今回は「外皮系」について、汗腺・皮脂腺のはたらきから、皮膚の感覚や構造、毛のしくみまでを整理しました。

  • 汗腺は 体温調節(エクリン腺)体臭腺(アポクリン腺) に分かれる
  • 皮脂腺は 潤いとバリア機能 を担う
  • 皮膚は 表皮・真皮・皮下組織の3層構造
  • 皮膚は「触覚・圧覚・痛覚・温度感覚」というセンサーの役割も持つ
  • 毛は 毛乳頭・毛母細胞で成長し、メラニンで色が決まる

皮膚はまさに「体を守る最前線」ですね!

それではさっそく関連する問を解いてみましょう!

過去問にチャレンジ!(令和7年度・関西広域連合 後半)

【問69】
外皮系に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。

  • 外皮系とは、皮膚、汗腺等の皮膚腺、爪等の角質の総称である。
  • 皮膚のバリア機能を担っている角質層は、セラミドでできた角質細胞と、ケラチンを主成分とする細胞間脂質で構成されている。
  • 立毛筋は、気温や感情の変化などの刺激により収縮し、毛穴が隆起する立毛反射(いわゆる「鳥肌」)が生じる。
  • メラニン色素は、真皮の最下層にあるメラニン産生細胞で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
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ドラッグストアで働く登録販売者。 50代 太陽双子座/月乙女座 【趣味】 新しいものが好き。 ベランダで植物を育てています。 最近はまっていること:パン作り/ 俳句・短歌/ アプリにて英語学習継続中
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